中1理科浮力

浮力とは?鉄の船が水に浮く理由をやさしく解説

公開: 2026年8月27日

この記事の要点

お風呂に入ると体がふわっと軽くなり、湯船の水位が少し上がります。実はこの2つの現象は同じことの裏表です。中学1年の理科で学ぶ「浮力」を、身近な感覚から出発して整理してみましょう。

浮力の正体:押しのけた水の重さ分だけ軽くなる

水の中に物を沈めると、その物の体積の分だけ水が押しのけられます。このとき水は、押しのけられた水の重さと同じ大きさの力で、物体を上向きに押し返します。この上向きの力が浮力です。約2200年前にアルキメデスが発見したことから、「アルキメデスの原理」と呼ばれます。

たとえば1L(1000cm³)の物体を水中に完全に沈めると、押しのける水は1L、つまり約1kg分です。物体が何でできていようと、浮力は約1kg分の重さに相当する大きさになります。

ここから、浮くか沈むかのルールが決まります。

つまり勝負を分けるのは重さそのものではなく、同じ体積の水と比べて重いか軽いか(密度の比べ合い)なのです。

鉄の船はなぜ浮くのか

鉄は同じ体積の水の約8倍の重さがあるので、鉄の塊は必ず沈みます。それなのに、何万トンもの鉄でできたタンカーは平気で浮いています。

秘密はにあります。船はお椀のような形をしていて、中身の大部分は空気です。船全体として押しのける水の量は、鉄の塊のときよりはるかに多くなります。「鉄+大量の空気」というひとかたまりで見れば、同じ体積の水より軽い——だから浮くのです。

逆に、船が傷ついて中に水が入ると、「空気の部屋」が水で置き換わって押しのける水の量を稼げなくなり、船は沈みます。浮くか沈むかは、最後まで「押しのけた水との比べ合い」で決まっているわけです。

身近な浮力たち

プールで体が軽く感じる

人の体の密度は水とほぼ同じなので、水中では体重のほとんどを浮力が支えてくれます。足腰への負担が小さくなるため、水中ウォーキングはリハビリ運動としても使われています。息を大きく吸うと肺がふくらんで押しのける水が増え、体が浮きやすくなるのも面白いところです。

氷は水に浮く

ほとんどの物質は固体になると密度が大きくなりますが、水は例外で、氷になるとわずかに体積が増えて密度が小さくなります。だから氷は水に浮きます。冬の池が表面から凍り、氷の下で魚が生きていられるのは、この「例外」のおかげです。

潜水艦と浮沈子(ふちんし)

潜水艦はタンクに水を出し入れして自分の重さを変え、浮力とのつり合いを調整して潜ったり浮いたりします。ペットボトルの中の小さなしょうゆ入れが、ボトルを握ると沈み、離すと浮く「浮沈子」のおもちゃも、中の空気の体積が変わることで同じ調整をしています。

まとめ

浮力は特別な場所にだけ現れる力ではなく、水(や空気)の中にある物すべてが常に受けている力です。「どれだけの水を押しのけているか」——この一点に注目すれば、船も氷も潜水艦も、同じ一つの原理で説明できます。

▶ 遊びながら体感する: 当サイトのPixel Balanceに水は出てきませんが、「見えない力を読んで、つり合いを保つ」という点は浮力の世界と同じです。重力とバランスの感覚を、ブロック積みで鍛えてみてください。
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